あちこちにカルデラ地形が見られ、火山の恩恵である温泉地が豊富な東北地方。比較的面積の大きい県が多いことから、本州の約1/3を東北地方が占めています。
東北地方とは一般的には青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・福島県の6県をさし、気候は降雪量の多い日本海側と降雪量の少ない太平洋側で大きく異なります。さらに内陸部と沿岸部でも気候が異なりますので、おでかけの際は該当する地域の天気予報をしっかりチェックしたいですね。
そこで今回は東北地方の2023年の梅雨入り・梅雨明け時期の予想を北部と南部に分けてご紹介します。
目次
東北北部の2023年の梅雨入り時期を予想!
東北地方の中でも雪深いイメージのある北部の地域。北海道新幹線の開業で盛り上がりを見せている青森県、大曲の花火大会が有名な秋田県、国宝第1号の中尊寺金色堂を有する岩手県の3県です。自然にあふれたスポットを存分に楽しむための、東北北部の2023年の梅雨入り予想をお届けします。
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北北部の最も早い梅雨入りは1997年の6月2日、最も遅い梅雨入りは、1967年の7月3日でした。
さらに東北北部の梅雨入り時期の分布を詳しく見てみると、
・6月上旬(6/1~6/10)に梅雨入りしたのが22回(全体の32%)
・6月中旬(6/11~6/20)に梅雨入りしたのが32回(全体の47%)
・6月下旬(5/21~6/30)に梅雨入りしたのが12回(全体の18%)
・7月上旬(7/1~7/10)に梅雨入りしたのが2回(全体の3%)
過去68年間で6月上旬に梅雨入りした年は22回と比較的多く、全体の32%を占めています。直近10年間のデータを見てみても2年~3年に1度は6月上旬に梅雨入りをしており、6月上旬に梅雨入りする可能性は十分ありえそうですね。
対照的に68年間のうち7月に入ってから梅雨入りした年は1967年と2017年の僅か2度だけで、こちらはとても珍しいことがわかります。東北北部では遅くても6月末までには梅雨入りすることが多いようです。
そして6月中旬に梅雨入りしたのは32回で46%、6月下旬に梅雨入りしたのは12回で18%となっており、6月11日~6月20日頃の梅雨入りが最も多く全体の約半数を占めていることがわかります。
これらのデータから東北北部の梅雨入りを予想すると、2023年は6月7日から6月21日くらいになりそうですね。
東北北部の2023年の梅雨明け時期を予想!
青森といえば言わずと知れた大間のマグロが有名です。秋田ではきりたんぽや稲庭うどん、岩手では盛岡冷麺やじゃじゃ麺をお腹いっぱいいただきたいですね。東北北部のグルメをたっぷり味わうための、2023年の梅雨明け予想をお届けします。
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北北部の最も早い梅雨明けは2002年の7月5日、最も遅い梅雨明けは1991年の8月14日でした。
過去68年間で7月上旬に梅雨明けしたのは4回だけであり、珍しいケースであることがわかります。おおよそ20年に1度タイミングで7月上旬に梅雨明けしていましたが、直近では2011年に7月9日の梅雨明けがあり、こちらは10年あけての観測となりました。
また8月中旬に入ってから梅雨明けした年は68年間で2回だけであり、こちらも珍しいことがわかります。8月上旬も含めると8月に入ってから梅雨明けした年は18回となり、全体の30%を占めていますので、旅行に行かれる際は8月半ばに入ってからが良さそうですね。
さらに東北北部の梅雨明け時期の分布を詳しく見てみると、
・7月上旬(7/1~7/10)に梅雨明けしたのが4回(全体の7%)
・7月中旬(7/11~7/20)に梅雨明けしたのが13回(全 体の22%)
・7月下旬(7/21~7/31)に梅雨明けしたのが27回(全体の45%)
・8月上旬(8/1~8/10)に梅雨明けしたのが16回(全体の27%)
・8月中旬(8/11~8/20)に梅雨明けしたのが2回(全体の3%)
となっており、7月下旬(7月21日~7月31日)に梅雨明けしたのは27回で45%で、最も多いことがわかります。また、東北北部の梅雨明けの平年時期は7月28日頃となっています。
これらのデータから東北北部地方の梅雨明けを予想すると、2023年は7月21日から8月4日くらいになりそうです。
東北北部の2023年の梅雨期間の傾向は?
県内全域が豪雪地帯に指定されている青森県と岩手県、度々ゲリラ豪雪が発生する秋田県。いずれも特別豪雪地帯に指定されている地域を有する非常に寒さの厳しい地方ですが、夏は過ごしやすく旅行にぴったりです。とっても雪の多い東北北部。2020年の梅雨期間の傾向はどうでしょうか?
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北北部の最も短い梅雨期間は1967年の15日でした。
20日間より短く梅雨明けした年は68年間で2回だけであり、珍しいケースであることがわかります。この年は梅雨入りが最も遅かった年でもあり、平年よりも2週間以上遅い梅雨入りでした。さらに梅雨明けは平年よりも10日ほど早かったため、とても短い梅雨となりました。
また最も長い梅雨期間は1991年の65日でした。68年間で梅雨期間が60日以上だったのは2回だけであり、こちらも珍しいことがわかります。この年は梅雨明けが最も遅かった年でもあり、平年よりも2週間遅い梅雨明けでした。梅雨入りは平年よりもわずかに早く、とても長い梅雨となりました。
そして20~29日だったのは7回、30~39日だったのは15回、40~49日だったのは24回、50~59日だったのは12回となっており、梅雨期間が40~49日だった年が最も多いことがわかります。
これらのデータから東北北部の梅雨期間を予想すると、2020年は35日~50日くらいになりそうですね。
東北南部の2023年の梅雨入り時期を予想!
北部に比べ降雪量の少ないイメージの東北南部。東北で最も人口が多く商業の中心となっている宮城県、ゲレンデに隣接したリゾートホテルが豊富な福島県、温泉や寺社仏閣の多い山形県の3県です。ショッピングやレジャーを楽しむための、東北南部の2023年の梅雨入り予想をお届けします。
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北南部の最も早い梅雨入りは1959年の6月1日、最も遅い梅雨入りは、2017年の6月30日でした。
さらに東北南部の梅雨入り時期の分布を詳しく見てみると、
過去68年間で6月上旬に梅雨入りした年は34回で50%となっており、とても割合が高いことがわかります。
また6月下旬に梅雨入りした年は11回で全体の16%となっています。とても珍しいケースというわけではなさそうですが、6月上旬の梅雨入りが約50%、6月中旬に梅雨入りした年が23回で34%と比較すると、全体的に見れば珍しいケースと言えるのではないでしょうか。
宮城県では2015年の9月10~11日にかけて記録的な豪雨となり各地で堤防の決壊が起こりました。ヒートアイランド現象が原因の1つと言われていますので、都市化が進む現代では今年も注意が必要ですね。
東北南部の梅雨入りの平年時期は6月12日。
これらのデータから東北南部の梅雨入りを予想すると、2023年は6月5日から6月19日くらいになりそうです。
東北南部の2023年の梅雨明け時期を予想!
特に降雪量が少ないとされている太平洋側。北部や中部では夏季は曇天で気温が上がらず、数年に1度一部の地域では冷夏になることもあります。暑いのが苦手な人には過ごしやすいと言えるかもしれませんね。快適な夏旅行を楽しむための、2023年の東北南部の梅雨明け予想をお届けします。
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北南部の最も早い梅雨明けは1978年の7月5日、最も遅い梅雨明けは、1987年の8月9日でした。
さらに東北南部の梅雨入り時期の分布を詳しく見てみると、
過去68年間で7月上旬に梅雨明けした年は4回であり、珍しいケースであることがわかります。
また8月上旬に梅雨明けした年は68年間で7回あり、意外と多いデータとなっています。1980年代では8月の梅雨明けが2度でしたが、2000年代に入ってからは4年連続で8月上旬に梅雨明けしており、近年では梅雨明けが遅い傾向にあるのかもしれません。
そして7月中旬に梅雨明けしたのは19回で30%、7月下旬に梅雨明けしたのは33回で52%となっており、7月21~7月末までの梅雨明けが全体の約半分を占めていることがわかります。
東北南部の梅雨明けの平年時期は7月25日頃となっています。
これらのデータから東北南部地方の梅雨明けを予想すると、2023年は7月18日から8月1日くらいになりそうです。
東北南部の2023年の梅雨期間の傾向は?
全国的に有名な喜多方ラーメンの発祥地である福島県。宮城県では牛タン、山形県では米沢牛が名産品となっており、おいしいお肉グルメも充実しています。晴れた日に美しい景色とおいしいごはんを楽しみたいですね。2023年の東北南部の梅雨期間の傾向はどうでしょうか?
気象庁の1951年~2018年までの過去68年間のデータによると、東北南部の最も短い梅雨期間は2011年の18日でした。過去68年間で梅雨期間が20日以内だったのは2回だけであり、とても珍しいことがわかります。2011年の梅雨入りは平年より10日遅く、梅雨明けは平年より2週間早かったため、とても短い梅雨となりました。
また最も長い梅雨期間は2009年の58日でした。梅雨期間が50~59日だったのは13回と多く、近年では2014年に観測していますので今年もあり得るかもしれませんね。2009年の梅雨入りは平年より1週間早く、梅雨明けは平年より1週間遅かったため、とても長い梅雨となりました。
そして20~29日だったのは8回、30~39日だったのは13回、40~49日だったのは27回となっていますので、梅雨期間が40~49日だった年が最も多かったことがわかります。
これらのデータから東北南部の梅雨期間を予想すると、2023年は35日~50日くらいとなるでしょう。
まとめ
2023年の東北地方の梅雨入りと梅雨明け、梅雨期間の予想はいかがでしたか?青森の青池・宮城蔵王の御釜・岩手の龍泉洞・山形蔵王の樹氷・秋田の小安峡・福島の五色沼など、1度は訪れたい至極の絶景揃いの東北地方。絶景を望む旅行に行かれる際は、ぜひ梅雨予想を参考にしてみてくださいね。